ソケットレンチ用ハンドル類


 ソケットレンチ用ソケットを駆動させるハンドルと、
 ソケットとハンドルを接続するアタッチメントがあります。
 作業目的や作業場所により、最適なハンドル類を選択して頂きます。
〔種類〕
ハンドル1.ラチェットハンドル
2.スピンナハンドル
3.T形スライドハンドル
4.オフセットハンドル
5.スピーダーハンドル
6.ドライバーハンドル
アタッチメント1.エクステンションパー
2.ユニバーサルジョイント
3.アダプター
ラチェットハンドル
図
〔特徴〕
◆ラチェットハンドルには、歯車と爪が内蔵され、往復運動で
 回転力が得られるハンドルです。
 ボルト・ナットにはめ込んだまま作業できるので早回しに最適です。
 左右の切り替えレバーが付いているので、
 簡単に左回し右回しの切り替えができます。
 ラチェット歯車の歯の数により1歯車あたりの回る角度が決まります。
図
 
〔種類〕
●形状
 だるま形(小判形)と丸形があります。
 
●首振り
 ラチェット頭と柄の間がフレックスする首振りタイプもあります。
 
●ソケットホールドタイプ
 プッシュボタンのワンタッチ操作でソケットが着脱できる
 ソケットボールドタイプもあります。
 
注意
1.ラチェットハンドルの操作はゆっくりと確実にして下さい。
2.左右の切り替えは完全にして下さい。
*歯と爪の噛み合いが不完全となり、爪や歯が破損し、
 空回りして滑って危険です。
3.内部に塵埃が付着すると噛み合いが悪くなります。
定期的に点検して下さい。
*給油は埃を呼びます。給油は控えめに。
4.ハンマ代わりに使用しないで下さい。
早期破損を招きます。
 
スピンナハンドル
図
〔特徴〕
◆角ドライブは柄の頭部にあるピンを中心に左右に90度屈折し、
 任意の角度でストップします。
 仮締めなどで早く回す時はハンドルを立てて使い、
 ハンドルを横にすると強力締めができます。
 
〔種類〕
●長さ
 差込角12.7ミリは全長が300ミリと380ミリのものがあります。(JIS)
 
●ハンドル穴付き
 握り部にハンドル穴が開いているタイプは、
 ハンドルを差し込んでT形レンチとして使えます。
 
T形スライドハンドル
図
〔特徴〕
◆角ドライブがハンドルの上をスライドし、任意の位置にストップします。
 L形レンチとして使う場合は、手元に引っ張った方が力を得やすいので、
 180度回したら、ハンドルをスライドさせ、再度引っ張って使います。
 T形レンチとして使う場合は、角ドライブをハンドルの中央に置いて、
 両手で操作します。軸の長いT形レンチにする時はエクステンション
 バーを連結します。
 
オフセットハンドル
図
〔特徴〕
◆L形の先端に角ドライブの付いたハンドルです。
 いろいろなソケットが付け替えられる便利なL形レンチです。
 
スピーダーハンドル
図
〔特徴〕
◆握り部で軽く押しつけながら、片方の手でクランクを回して使う、
 早回しのできるハンドルです。
 
ドライバーハンドル
図
〔特徴〕
◆ドライバーの先端に角ドライブの付いたハンドルです。
 ボックスドライバーとして使います。
 
〔種類〕
◆グリップエンドに凹ドライブのあるタイプは
 エクステンションバーとしても使えます。
 
エクステンションバー
〔特徴〕
◆深くて狭い箇所の作業など、ハンドルが操作しにくい時、
 ソケットを延長させるために使います。
図
〔種類〕
●長さ
 差込角12.7ミリは全長が150ミリと250ミリのものがあります。(JIS)
 
●ハンドル穴付き
 凹差込角側にハンドル穴の開いているタイプがあります。
 穴にハンドルを差し込んでT形レンチとしても使えます。
 
●首振り
 凸差込角に球状加工した首振りエクステンションバーは
 約15度傾けても使えます。
図
 
ユニバーサルジョイント
〔特徴〕
◆直線作業ができない複雑な箇所に使います。
 ソケットとハンドルの間に接続して、角度をつけた斜め作業ができます。
 
〔種類〕
●角継手式
 凸部と凹部とが角駒で連結され、約45度の角度をつけた斜め作業ができます。
 (差込角12.7ミリはJISで規定)
図
●ボール継手式
 ボール形状の継手が1カ所で屈折するので回転が非常に滑らかです。
 角度は約30度です。
図
 
注意
ジョイントは凸部と凹部とその間の部品で構成され、
トルクの伝達効率が低く、衝撃トルクに弱いので
乱暴に使わないで下さい。
JIS・ISOともにラチェットハンドルに比べて約1/2の強さです。
 
アダプター
〔特徴〕
◆差込角の異なるソケットとハンドルを接続するアタッチメントです。
 
〔種類〕
◆小さいハンドルで大きいソケットを回すためのアダプターと、
 大きいハンドルで小さいソケットを回すための
 アダプターがあります。差込角9.5を差込角12.7に変換するなど、
 いずれも一クラスたけ変換するものです。
 
注意
アダプター使用上の注意
・凸ドライブが小さく、凹ドライブが大きいアダプターは、
 力の入れ過ぎに注意して下さい。
・大きいハンドルで力を入れ過ぎると、
 小さい方の凸ドライブが破損します。
・アダプターの限界トルクは小さい方の差込角が基準になります。
 
注意
1.注意事項(3ページ)をお読み下さい。
2.ソケットの差込角サイズに合ったものを使用して下さい。
3.ハンドルの角ドライブは根元まで完全に差し込んで下さい。
図
4.ハンドルにパイプを継ぎ足して使用しないで下さい。
オーバートルクで破損して危険です。
図
5.ハンマなどで叩いて衝撃を加えないで下さい。
図
6.ハンドル類は手動用です。
インパクトレンチ等の動力工具に使用しないで下さい。
7.アタッチメント類を2本以上接続しないで下さい。
(エクステンションバーを2本やジョイントとバーの組合わせ等)
図
8.錆びたボルトなどを外す時は、ソケットやハンドル類の
能力以上のトルクを必要とする場合があります。
簡単に外れない時は作業を中止して下さい。