8.六角棒レンチ類
 
 
〔用途〕
◆六角穴付きボルトや六角穴付き止めねじを締め付けたり、緩めたりするために使います。
 
〔種類〕
六角棒レンチの種類
代表的なものは下記の通りです。
1.ソケットタイプ
2.L形タイプ
3.T形タイプ
4.ドライバータイプ
5.ナイフタイプ
 
六角先端形状による分類
1.普通タイプ
2.ボールポイントタイプ
 
ヘキサゴンソケット
◆ソケットレンチ用ソケットの先端に六角棒が付いたものです。
ソケットタイプは各種ハンドルやアタッチメント類との組合わせで、複雑な狭い箇所で、手が入りにくく、しかも届かないような箇所でも簡単に作業ができるように作られています。
 詳しくは6ページのソケットレンチの項を参考にして下さい。
図
 
L形六角棒レンチ
◆L形六角棒レンチはJIS B4648に六角棒スパナとして規定されています。(JISマークが表示できない規定になっております。)
工具メーカーはこのJIS規格を基準に製作していますが、詳しい仕様は各メーカーにお問い合わせ下さい。
 
〔特徴〕
◆L形レンチになっており、その両側とも使用できます。
 
〔種類〕
スタンダードとロング
本編めするのに長手方向(写真B側)の長いものが好まれ、市場ではJIS規格より長いロングタイプが主流になっています。
図
 
ボールポイントタイプ
長い方の先端にボールポイント加工したものがあり、早回しに大変便利です。
 ボールポイントは角度を付けて使用できる便利なタイプですが力の入れ過ぎに注意して下さい。
図
 
〔使い方〕
◆短い方(A側)を持って早回しをし、長い方(B側)を持って本編めや緩めに使用します。
図
 
T形六角棒レンチ
図
〔特徴〕
◆T形六角棒レンチはT形レンチの先端に六角棒しレンチが付いたものです。
 
〔使い方〕
◆ハンドルを両手で持って、両方とも同じ力で回して下さい。
 
六角棒ドライバー
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〔特徴〕
◆六角棒ドライバーはドライバーの先端に六角棒が付いた形状です。
 
〔種類〕
◆角度を付けて使用できる便利なボールポイントタイプが普及しています。
 
〔使い方〕
◆ドライバーの要領でまっすぐ押しながら回して下さい。
 
六角棒ナイフレンチ
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〔特徴〕
◆サイズの違うレンチが何種類も折りたたみナイフ状にセットされた六角棒レンチセットです。
 
〔使い方〕
◆必要なサイズを引き出して使います。
 
●ボールポイント機能●
◆普通の六角棒レンチはボルトの軸方向からまっすぐに挿入して駆動します。
 ボールポイント機能を持つレンチは先端に加工が施してあり、約30度の角度を付けて使用でき、早口しに大変便利です。
 ソケット、L形、ドライバータイプのいずれにもボールポイント機能を持った製品があります。
図
 
注意
六角穴付きボルトはボルト径の大きさに比べて、六角穴が小さいため、それを駆動するレンチに対する負担が大きくなります。
 したがって、取扱いを間違うと破損して怪我の原因になります。
1. 注意事項(3ページ)をお読み下さい。
2. 六角寸法に合ったレンチをお選び下さい。
ボルトやレンチの角部が摩耗し、レンチが滑るので危険です。
インチサイズにミリサイズのレンチを使用しないで下さい。
3. 六角穴の奥まで完全に挿入し、押しつけながら使用して下さい。
完全に入らない状態で力を入れ過ぎると、レンチが外れる場合がありますので注意して下さい。
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4. 六角部にねじれや亀裂があるレンチは使用しないで下さい。
 さらに負荷を加えると破損します。
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5. ソケットタイプは手動用と動力用の使い分けをして下さい。手動用をインパクトレンチなどの動力工具に使用しないで下さい。
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6. ハンマなどでレンチに衝撃を加えないで下さい。
レンチに打痕や亀裂などが入り、破損の原因になります。
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7. L形六角棒レンチの曲げ部分に打痕がある場合は使用しないで下さい。
曲げ部の破損は、その勢いで自らの腕に裂傷を負わせる恐れがあるので危険です。
8. 六角棒レンチ類はパイプなどを継ぎ足して使用しないで下さい。
オーバートルクで破損して危険です。
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9. ボルトの回転方向に力を加えて下さい。
L形レンチをねじる方向ではなく、上に引き上げたり、下に押し下げたりすると、曲げ部から破損する場合があります。
T形レンチの軸を倒す方向に力を加えると六角の先端が破損します。
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10. ボールポイントの部分は細くなっているので(断面積比約1/2)限界トルクは必然的に小さくなります。
したがって、ボールポイントタイプは本締めには適しません。
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11. 錆びたボルトなどを外す時はソケットの能力以上のトルクを必要とする場合があります。簡単に外れない時は作業を中止して下さい。
 
レンチも壊れるというお話
◆締め付けられたボルト・ナットが簡単に緩まない場合、ナットが傷むか、レンチが壌れるかの限界まで使う人がいます。
 レンチが壌れると大変危険ですので力のかけすぎに注意願います。
 レンチには限界トルクがあります。JIS規格を参考にして、能力以上のトルクを与えないで下さい。
 
簡単に外れないボルトの対策
◆錆び付いたボルト・ナットを緩めるには、過大なトルクが必要です。簡単に外れないボルトを緩める時は予め浸透性潤滑剤などをこ使用下さい。


◆浸透性潤滑剤は錆び付いたボルト・ナットの間に浸透し、ねじ面の摩耗係数を低減させる効果があります。
 例えば、浸透性潤滑用スプレーはナットとボルトの接合部の全面にスプレーし、10分以上の時間が経過したら緩め作業に取り掛かって下さい。
 なお、再度締め付ける場合は、浸透性潤滑剤を良く拭き取ってから締め付けて下さい。良く拭き取らないと、トルク係数が小さくなり締め付けすぎてボルトが伸び切れる場合があります。

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